夜の歯みがき後、鏡の前でちょっと黙った話

夜の11時すぎ、洗面台のライトだけつけた部屋って、なんであんなに現実が濃いんだろう。
さっきまでスマホで婚活アプリを見ていて、相手のプロフィールに「笑顔が素敵な人が好きです」と書いてあるのを見た瞬間、私はなぜか口を閉じた。
いや、怖い怖い。誰も今見てないのに。
歯みがき粉のミントの匂いがまだ残っていて、鏡の中の自分は、仕事終わりの顔をしていた。髪は少しぺたんとして、パジャマの首元はゆるくて、唇だけ妙に乾いている。
そのとき、ふと気になったのが歯の色だった。
DENNOVATEのジェルパックを見ながら、私はまた自分の笑顔に厳しくなっていた
「歯を白くしたい」って、誰にも言わないけど地味にずっとある
歯のホワイトニングって、正直ちょっと気恥ずかしい。
「美意識高いですね」と言われたら、いやいやそんな大層なものではなくて、ただ写真に写った自分の口元を見て、あれ、私こんな感じだったっけ……と静かに落ち込んだだけです、みたいな話で。
友達とのランチで撮った写真をあとから見返したとき、自分だけ少し口を閉じ気味だったりする。
楽しかったはずなのに、拡大して見ているのは料理でも友達の笑顔でもなく、自分の歯。
小さい。やってることが小さい。
でも、あるあるじゃないですか。
マッチングアプリの写真を選ぶときも、笑っている写真のほうがいいのはわかっているのに、歯が見えている写真を選ぶ勇気が微妙に出ない日がある。
「いや、誰もそこまで見てないから」と自分にツッコミを入れつつ、見ているのは自分なんですよね。
DENNOVATE(ディノベート)ホワイトニングジェルパックは、歯に貼って使うシートタイプのホームホワイトニングで、公式サイトでは高度管理医療機器として紹介されています。歯科医院専売品として扱われ、1日1回90分の使用が案内されています。(ディノベート 公式ブランドサイト)
この「貼って待つ」という感じが、私には少しだけ救いに見えた。
頑張っている感を出さずに、夜の部屋でこっそりできる感じ。
誰かに宣言しなくていい美容って、ちょっと好きです。
きれいになりたい気持ちと、頑張りすぎたくない気持ちが同じ場所にいる
仕事で人と話していると、口元って意外と気になる。
美容業界で働いていたころ、お客様の肌や髪を見ながら、でも本当はその人の表情のほうを見ていた気がする。
口角が上がる瞬間とか、少し安心した顔とか、会話の途中でふっと力が抜けるところとか。
だから自分の笑顔にも、妙に厳しくなる。
「もっと自然に笑えばいいのに」と思うのに、自然に笑おうとした瞬間ほど不自然になる。
婚活でもそう。
初対面のカフェで、相手がメニューを見ながら「甘いもの好きですか?」なんて聞いてくれたとき、私は「好きです」と言いながら、心の中でリップ塗り直したい、歯に何かついてないかな、今日コーヒー飲まなきゃよかったかな、と忙しい。
会話に集中しろ、私。
でも、こういう小さな不安って、人に言うほどでもないから、そのまま溜まる。
DENNOVATEみたいなホームケアを見ていると、私はつい「これを使ったら自信が持てるかな」と思ってしまう。
それは少し期待で、少し弱さでもある。
白い歯になりたいというより、笑う前に一瞬ためらう自分を減らしたいのかもしれない。
ただ、ホワイトニングって魔法ではないし、感じ方には個人差もある。
歯にしみやすい人もいるだろうし、歯科医師の確認が必要な商品なら、そこはちゃんと見ないといけない。
美容って、テンションだけで走るとあとで冷静な自分に怒られる。
「また勢いで買おうとしてるでしょ」と。
はい、すみません。
でも、夜の洗面台で鏡を見ながら、こういう商品ページを眺めている時間って、ただの買い物ではない気もする。
明日の自分に、ほんの少しだけ手をかけたい時間。
誰かに褒められたいというより、自分が自分にがっかりする回数を減らしたい時間。
そこに名前をつけるなら、たぶん美容なんだと思う。
口元を気にする日は、だいたい心も少し疲れている
不思議だけど、元気な日は歯の色なんてそこまで気にならない。
寝不足の日、仕事で変に気を遣った日、婚活アプリで返事が来なくて「まあ別にいいけど」と強がった日ほど、鏡の中の細かいところが目につく。
肌のくすみ、前髪の割れ、唇の乾燥、そして歯。
自分の粗探し大会、深夜開催。
しかも参加者は私ひとり。
こういう日は、何かを変えたくなる。
スキンケアを丁寧に塗るとか、温かいお茶を飲むとか、明日の服を決めておくとか。
DENNOVATEのジェルパックも、私にとってはその延長にある気がする。
大きく人生を変えるものではないけれど、口元に少し意識を向けることで、明日の会話がほんの少し軽くなるかもしれない。
それくらいの距離感が、今の私にはちょうどいい。
「絶対に白くなりたい!」というより、「次に笑うとき、少しだけ気にしないでいられたらいいな」くらい。
その控えめな願いのほうが、なんだか私らしい。
パックを貼って90分待つ時間があるなら、その間にドラマを1話見るのもいいし、洗濯物をたたむのもいい。
本当はスマホを置いて、口を閉じたまま、静かに部屋の音を聞いているのもいい。
冷蔵庫の低い音とか、外を走る車の音とか、隣の部屋の生活音とか。
そういう夜に、自分の口元を少しだけ手入れする。
誰に見せるでもなく。
誰かのためでもなく。
でも、もしかしたら次に好きな人の前で笑う日のためでもあって。
その曖昧さが、ちょっといい。
完璧な自分になるためではなくて、笑う前に自分を責めないために、こういうケアを選ぶ日があってもいいのかもしれない。
洗面台の鏡に映る私は、相変わらず少し疲れていて、パジャマの袖も伸びていて、立派な美容家にはほど遠い。
でも、歯みがき後に口元を見て、少しだけ未来の自分を想像している。
その横顔は、そこまで悪くない気もした。
明日の朝、私はまたバタバタして、コーヒーを飲んで、きっと細かいことを忘れて出かける。
それでも夜の11時すぎに、鏡の前でふと立ち止まった自分のことだけは、少し覚えていたい。
白くなりたいのか、自信がほしいのか、ただ笑う準備をしているだけなのか。
答えはまだ、洗面台のライトの下でぼんやりしている。





